日本の黒い夏[冤罪]

冤罪を生み出す社会の闇に切り込んだ問題作。
松本市で有毒ガス事件が発生。警察とマスコミは第一通報者の神部氏を容疑者扱いし、ガスはサリンと判明する。地元TV局の報道部長・笹野は、神部=犯人説に慎重な姿勢をとるが、上層部から圧力をかけられる。
(2000年日活)
熊井啓監督 中井貴一、細川直美ほか
▲報道人としてのモラルと視聴率の間で苦悩する報道部長役に中井貴一。単なる正義漢ではなく、ある意味では計算高い人物像を、熱をこもった的確な演技で観客に伝える。

★★★★★
何となく自分が感じたところで判断すると、実際に地方局の報道がここまで真剣に考えてやっているとは思えませんが、逆にここまで真剣に考えてやらなくてはいけないという教訓になる1本ですね。
ただ、作品の中に出てくる報道部員の中に変なやつが1人。あんなやつは絶対いない!おまえ、コネで入ったのか?というやつがいます。見ていてイライラ。
それから、アナウンサー役で出て来る女の子がことごとくニュース読みが下手。さらにイライラ。



そんな時代もありました…

朝起きてみたら、家の留守番電話にメッセージが15件。
「テレビで見て大変なことになってますが大丈夫ですか?」
という内容。全部実家からでした。

かかって来ていた電話にも気づかず昼間に起きた及川も
テレビを見てびっくり。
地下鉄サリン事件の日も及川は平和に暮らしていたのでした。
ただ、その事件のあとが及川は平和じゃなかったのだ。

あの当時は駅からゴミ箱がなくなって大変でしたよね。
覚えてますか?
捨てたくても捨てられない。
で、しょうがないからカバンの中に入れるでしょ。
実際に、本当のカバンの中味よりもゴミの方がかさばって
大変だったなんてこともありました。
駅の中に自動販売機はあっても横にゴミ箱がないなんて
めっちゃバカな話もあったんです。

サリン事件は強烈なインパクトがあった事件でしたが
それ以外のゴミ箱事件の方が
及川にはさらにインパクトがあったんだけどね〜。
この作品では、まったく取り上げられもしなかったよ。
みんなそれでも平気だったのかな?


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